【第3回】まさか?!成績トップで憧れの彼が大学受験で3浪?!

成績がトップの人間が3浪なんてありえない?!…残念ながら、これがあり得るんです。

高校時代は中間テストや期末試験で成績は常にトップ。
将来有望だった彼が、大学受験で頭が真っ白になりまさかの大学受験に失敗…これは実際にある話です。

その原因は、「ノルアドレナリン」。脳内に「ノルアドレナリン」が増え、心拍数や血糖値が上昇して“あがってしまった”からです。これがよく言われる「あがり症」です。さすがに3浪はしんどいですよね(苦笑)。

「ノルアドレナリン」は、ドーパミンやセロトニンと同じように神経伝達物質の一種。神経を興奮させる物質で、脳や体を覚醒させて「やる気」や「意欲」が高まります。
「それならやる気が出ていい結果が出るんじゃないの?」と思うでしょ?ところがこのノルアドレナリンは、それだけじゃないのがやっかいなところ。

実は「不安」「恐怖」「緊張」といった感情や精神状態にも深い関係があるんです。「怒りのホルモン」とも言われ、ストレスに反応にするストレスホルモンでもあります。

みなさんもアドレナリンなら聞いたことがあるはず。名前も似てますよね。
動物が危険な状態になったとき、逃げた方がいいのか戦うべきなのか、瞬時に判断するのがアドレナリンです。少し似ていますが、特に精神状態や人間関係、周りの環境からくるストレスに反応して分泌されるのが「ノルアドレナリン」です。

ノルアドレナリンは悪者じゃない?!

「やる気が出てもあがっちゃうんじゃ意味がないんじゃん!」
「だったらノルアドレナリンなんてない方がいいんじゃないの?」
…それでは「ノルアドレナリン」が分泌されなければ、はたして彼は大学に受かったのでしょうか?

ここで重要なのは、「ノルアドレナリンは決して悪者ではない」ということ。実際、ノルアドレナリンが足りないと逆に怒りっぽくなってイライラしたり、やる気がない無気力になってしまうこともあるんです。問題はほどよく分泌されるかどうか。実は、ノルアドレナリンがほどよく分泌されると、適度な緊張感を持つことができて集中力が増します。それによっていい結果も期待できるんです。

さらに、経験したストレスを学習して記憶するので、次に同じストレスを受けたときにそれに対応できるようにもなります。たとえば、初めてクラスでスピーチをしなければならないとしたら、あがってしまってうまくできないかもしれません。でも何回かやっていくと、だんだんと学習していってうまくできるようになりいい成績がもらえる、というぐあいです。

つまり「ノルアドレナリン」がうまく働けば、ストレスをうまくコントロールできるようになって、「絶対絶命!」というような状況にも対応できるようになるということ。リーダーシップを発揮して、みんなの先頭に立ってまとめていくことも苦手じゃなくなるかも?!だから「性格形成ホルモン」とも呼ばれるんですね。

「武者震い」実はノルアドレナリンが原因?

あがってしまったために、3浪になってしまったかわいそうな彼。実はノルアドレナリンが原因でなる「あがり症」というのは現代特有の症状なんです。

「ノルアドレナリン」には、戦いの場では焦りと不安を起こして、できるだけ早く敵を発見し戦う、という役割がありました。つまり、「生きるか死ぬか」という危険な状態のときに、自分の身を守るためにノルアドレナリンが分泌されていたんです。「戦う」という機会が多かった江戸時代以前は、このノルアドレナリンはとても重要でした。

ところが、現代では命に関わるような「戦う」という状況はほぼありませんよね。時代が早く進みすぎて「危機」の状況が変わってしまったんです。そのため、現代ではこのノルアドレナリンの役割が単なる緊張状態を起こす行為でしかなくなってしまいました。この極端な症状が「あがり症」です。

ちなみに、興奮して「ゾクっ」とする「武者震い」もこの一種。結局は、ノルアドレナリンの分泌される量がちょうどいいかどうか、ってことですね。ほどよく分泌されてバランスよく働いてくれれば、彼も3浪もせずにすんだかもしれません…

それならば、この「ノルアドレナリン」、分泌を調節することができるのでしょうか?
答えは簡単と言えば簡単。ストレスをため過ぎないことです!(…実際にはこれが難しいんですけどね。)

まずはセロトニンがたくさん出るようにしましょう。セロトニンはノルアドレナリンが過剰に分泌されるのを防ぎます。そのためには『不規則な生活』や『睡眠不足』に気をつけること。運動して睡眠をしっかりと取る、こんな基本的な生活を心がけて「ノルアドレナリンのバランスがとれて安定している」=「ほどよくノルアドレナリンが分泌される」ようにしてくださいね。

「ノルアドレナリン」を味方につければ、勉強や仕事でも成功間違いなし!…も夢じゃない?!(笑)…少なくとも「3浪して彼女もがっかり」なんてことにはならないかも?!。

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